唇の水泡・痛い・かゆいは口腔ヘルペスの症状!対処法とは

唇の水泡・痛い・かゆいは口腔ヘルペスの症状!対処法とは

ヒリヒリする、痒みがあるなど唇に違和感を感じたことはありませんか?水ぶくれや赤い発疹があるならそれは「口唇(こうしん)ヘルペス」かもしれません。
「風邪の華」や「熱の華」と呼ばれるように体が弱っている時に発症しやすいのが特徴で、一旦収まっても時折再発します。目立つ場所にできるため困っている女性も多いですが、治療も簡単に済みます。

ここでは口腔ヘルペスの症状や正体、発症のタイミングや対処法などについてお伝えします。気になっている方もお悩みの方もぜひチェックしてください。

この記事の目次

1.口腔ヘルペスの主な症状

1-1 唇がヒリヒリするなどの違和感

口腔ヘルペスの代表的な症状に、ヒリヒリ、チクチクするといった違和感が挙げられるのがこの時期です。

1-2 赤く腫れる

唇に違和感を感じるようになってから半日程度で赤い発疹や腫れが出てきます。
ウイルスの活動が活発になる初期から中期にかけての症状で、かゆみやほてりを一緒に感じる場合も多いですね。

1-3 水泡ができる

中期から後期にかけては、赤く腫れたり発疹がでた部分が水ぶくれになります。じゅくじゅくした水泡が破れると体液がでてくるため、なるべく触れないようきをつけましょう。
ヒリヒリが始まる前駆期から1~3日後には水ぶくれがではじめ、基本的には2週間程度で収束し、水泡はかさぶたとなります。

傷のように跡が残ることはあまりありませんが、体調や対処の方法によっては残る可能性もあり、注意が必要です。

口腔ヘルペスの大きな特徴は水ぶくれやヒリヒリする違和感ですが、一番最初に発症した時と数回繰り返した後の症状ではいくつかの相違点があり、見分けるポイントになります。

初めて発症した場合繰り返し口腔ヘルペスを発症している場合
・水ぶくれの面積は大きい。
・約5ミリ程度の水ぶくれが唇や口周辺にでる
・リンパが腫れて熱がでる
・水ぶくれは唇の一部分のみで、範囲は広くない

2.口腔ヘルペスの正体

単純ヘルペス1型

人が感染するヘルペスは8種類あり、水疱瘡や帯状疱疹・肺炎などもヘルペスの仕業です。
口腔ヘルペスも名前の通りヘルペスの仕業で、「単純ヘルペスウイルス1型」が引き起こします。以前は日本人の70~80%は単純ヘルペスウイルス1型に感染しているといわれていましたが、生活スタイルが変化した今ではその数を減らしているといわれています。

耳の上辺りにある三叉神経(さんさしんけい)に好んで住みつき、体調がすぐれない・ストレスで免疫力が低下している頃を見計らって唇に集結し暴れだします。

一度感染したら現代の医学では除去することはできないため、
・症状がでないよう体調管理をする
・症状がでたら早めに対処する
の2つしか対処法はありません。

3.口腔ヘルペスが発症するタイミング

3-1 疲れやストレスがあるとき

一度感染した単純ヘルペス1型が体から出て行くことはなく、症状がなくなっても三叉神経に潜んで機会を伺っています。

普段は免疫力が強く、単純ヘルペス1型が暴れられる環境ではありません。しかし、何らかの影響で免疫力が弱まった時にはここぞとばかりにやってきます。季節の変わり目や、風邪を引いた時、ストレスや疲れがある時に限って口腔ヘルペスが発症するのはそのためです。

また、強い紫外線も原因となります。体調がよくても夏のレジャーや、冬のスキー場などでは日焼け止めやマスク・帽子などのケアが望まれます。

3-2 期間について

期間は違和感が起きてからかさぶたになるまでおよそ2週間といわれています。

単純ヘルペス1型が三叉神経から唇に移動するとヒリヒリし始め、半日ほどで赤い発疹や腫れがでます。

腫れや発疹は1~3日後にはウイルスをたくさん含んだ水泡に変化します。水泡がかさぶたになる頃は、単純ヘルペス1型も三叉神経に帰る時期で、症状も快方に向かいます。

一連の流れでおおよそ2週間ですが、初めての発症などケースによっては重症化することもあります。2週間を超えてもかさぶたになる気配がなければ、医療機関を受診しましょう。

4.症状がでてしまった口腔ヘルペスの対処法

4-1 皮膚科を受診

口腔ヘルペスかな?と思ったら、皮膚科で対応することもできます。
皮膚科では患部を綿棒で拭い組織検査し、口腔ヘルペスかどうかを判断します。

また、症状がでていない場合でも血液検査でウイルス抗体を検査すると、初回感染か再感染かを知ることができます。

治療としては
・軽症→外用薬
・中症→外用薬及び内服薬
・重症→内服薬の変更や点滴、入院
となるため、できるだけ早い段階で治療を始められるよう心がけましょう。

4-2 内科を受診

内科でも口腔ヘルペスの対応が可能です。

薬や治療方法に大差はありませんが、
・かさぶたが跡になってしまった場合の対処もしたい
・初回感染か、再感染かを知りたい
という希望があれば、皮膚科をおすすめします。

4-3 市販薬

何度も繰り返し発症している方や、発症後すぐ受診が難しい方には市販薬での対処もおすすめです。

市販されているのは外用薬のみで、ドラッグストアや薬局で購入可能ですが一類医薬品に分類されており、「口腔ヘルペスであると診断されたことがある方が再発した場合」のみ購入可能というルールがあります。

口腔ヘルペス用の外用薬として購入可能な薬はいくつかみられますが、薬剤師の指示にしたがって選ぶのが一般的です。

5%アシクロビル軟膏系3%ビタラビン軟膏系
ヒフールAC    :日邦薬品工業
ラクリシアクリーム:三友薬品
アクチビア軟膏  :グラクソ スミスクライン
ヘルペシアクリーム:大正製薬
アラセナS軟膏 クリーム:佐藤製薬

 

4-4 体を休める

口腔ヘルペスが発症するときは、体が弱っている時です。
早寝早起きや栄養管理、ストレス発散の時間を適度に作るなどして体調管理をすると発症しにくくなります。

また、紫外線対策もしっかりと行いましょう。

5.口腔ヘルペスは人へ感染する

5-1 感染経路

単純ヘルペス1型の感染経路は人によるもので、口腔ヘルペスは人にうつる病気です。
頬ずりやキス、患部を触った手や指など直接的な触れ合いによる接触感染はもちろん、飛沫(ひまつ)感染も確認されています。

感染力は強く、大人から子供へと感染する場合もあります。大人になって感染すると重症化しやすいですが、子供の発症は軽度で免疫ができるため大人になって重症化することはめったにありません。

5-2 感染を防ぐ方法

感染力が強いため、症状が出ているときは患部を触った手はもちろんのこと、タオルや食器などを共有するのも控えましょう。

また、唾液などの体液にもウイルスが含まれるため、パートナーとのキスなども控える必要があります。
こちらは症状がでていない場合にも含まれる場合があり、無自覚に相手にうつしてしまう可能性も大きいですね。アトピー性皮膚炎の方は、抵抗力が弱いため、人や人が触れたものへの接触特に注意が必要です。口腔ヘルペスは繰り返し発症することもあります。体調管理や紫外線対策でその発症を抑えることができますので、ぜひ実践してみましょう。

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監修日:2016年09月04日
貝塚浩二 先生監修
経歴

1980年 岐阜歯科大学 卒業
1980年 (医)友歯会ユー歯科 箱根、横浜、青山、身延の診療所に勤務
1984年~1994年 アクアデルレイ ダイビングショップ 非常勤スタッフ
1985年 コージ歯科 開業
1996年 日本大学松戸歯学部生化学教室研究生
~2002年 歯学博士
2014年 昭和大学  客員講師
現在に至る