義歯治療の基本を知ろう!保険診療と自由診療って何が違うの?

虫歯や歯周病の悪化、または事故などで歯を失ってしまった場合に有効なのが義歯治療です。義歯治療を始めるとき、保険診療にするか自由診療にするかを選択できます。保険診療と自由診療の大きな違いである費用のことはもちろん、歯医者さんで受けられる入れ歯以外の欠損治療についても解説します。また、医療費が高額になった場合に利用できる医療費控除についても確認していきましょう。

 

虫歯や歯周病の悪化、または事故などで歯を失ってしまった場合に有効なのが義歯治療です。義歯治療を始めるとき、保険診療にするか自由診療にするかを選択できます。保険診療と自由診療の大きな違いである費用のことはもちろん、歯医者さんで受けられる入れ歯以外の欠損治療についても解説します。また、医療費が高額になった場合に利用できる医療費控除についても確認していきましょう。

 

義歯治療の基本を知ろう!保険診療と自由診療って何が違うの?

この記事の目次

義歯を作る前に知っておこう、保険診療についての基礎知識

1-1 そもそも保険診療と自由診療の違いとは?

保険診療とは、健康保険などの公的な医療保険制度が適用される診療のことです。疾患に応じ検査や治療内容がルールづけられ、その範囲内での治療しか受けられません。
自由診療とは、治療費をすべて自己負担する診療のことです。保険診療の自己負担額が3割なのに対し、自由診療は全額が自己負担になるため治療費が高額になります。また、自由診療は、医院によって料金の設定が異なるます。そのため、事前にホームページなどで調べておくことをおすすめします。

 

1-2 保険適用の義歯には「6カ月ルール」があります!

保険適用内で新しく義歯を作る場合、前回作ったときから6カ月を過ぎていないと作ることができないというルールがあります。歯型を取った日を基準として日数を計算します。以下のような理由があった場合でも、6カ月間は作り直しができないため注意が必要です。

・紛失した
・以前とは別の歯医者さんで製作する
・義歯の材質や形を変える

ただし、次のような場合は保険適用内での製作が可能です。

・抜歯が必要になり、残っている歯の本数が変わった
・前回は上あご用、次は下あご用など、部位が変わった

作り直しを検討中の場合は、6カ月ルールにあてはまるかどうか歯医者さんで確認しましょう。

 

保険適用で選べる、義歯治療の種類と費用

2-1 義歯(入れ歯)の基本的な構造を知っておこう

日本で行われている義歯治療のなかで、最も古くからおこなわれている義歯(入れ歯)は、次のような構造で成り立っています。

・人工歯
天然歯の代わりになる、人工的に作られた歯のことです。

・義歯床(ぎししょう)
口内の粘膜に接する義歯の土台のことです。ここに人工歯を植えつけます。

・クラスプ、バネ(維持装置)
部分床義歯(部分入れ歯)を固定させるためのフック(バネ)のことです。自由診療の義歯では、クラスプがないタイプもあります。

 

2-2 人工歯を橋のように渡す「ブリッジ」

義歯というと一般的には「入れ歯」のことですが、医院によっては欠損治療全般を指すケースがあります。
保険診療で受けられる欠損治療のひとつ「ブリッジ」は、近くにある左右の歯を土台にして、人工歯を橋のように渡すことからその名が付きました。保険が適用されるには、「土台となる歯に問題がないこと」「1本または連続した2本の歯」などの条件があります。噛み心地がよく、入れ歯より装着した際の違和感が少ないと言われていますが、土台となる健康な歯を削る必要があるため、選択の際には注意が必要です。

 

2-3 心棒に被せ物をした「差し歯」

歯根に心棒を立て、その上から被せ物をする欠損治療のことです。この「差し歯」も、義歯治療のひとつと定義づけている医院があります。
「差し歯」に使われる被せ物は基本的に金属ですが、コンポットレジンと呼ばれる白いプラスチックでおおっているため、見た目の違和感はそれほど大きくありません。虫歯が神経にまで及んだ場合は、神経を取り除いてから心棒を立て被せ物をします。歯根がない場合は適用できません。

 

2-4 金額で選ぶなら、保険診療の義歯

保険が適用される入れ歯の場合、総入れ歯で数千円~1万円程度、部分入れ歯で5,000円前後と、費用負担が少ないのが大きな特徴です。また、ほとんどの歯医者さんで扱っており、入れ歯が口に合わなくなったときの調整や、破損したときに修理をしやすいことが利点といえるでしょう。

ただし、義歯床に使われるプラスチック樹脂は汚れやにおいが付きやすく、安定性を出すために厚みがあるため装着時の違和感が大きいことなど、デメリットもあります。
なお、ブリッジについては、前歯1本あたり2万円程度、奥歯1本当たり1万円程度、差し歯については1本当たり5,000円程度です。
※金額は自己負担割合3割の場合

 

高額でも自由度が高い、自由診療の義歯治療

3-1 選択肢の多い自由診療の義歯

自由診療の義歯は、材料や工程、製作にかけられる期間など、保険適用の義歯のような制限がほとんどありません。患者さんの要望に近づけるために、見た目が美しく、機能性も高く、より装着感のよい義歯を作ることができます。ただし、すべて自費負担になるため、保険適用の義歯よりも高額です。また、医院によっても料金が変わるため、治療の際には歯医者さんとよく相談し、確認しながら進めていきましょう。

 

3-2 自由診療で選べる入れ歯の種類

自由診療の入れ歯で選べる主な種類と費用を紹介します。

・金属床20万円~
丈夫で壊れにくい性質。保険適用の義歯に使われる樹脂より薄く作ることができるため違和感が少なく、密着度が高いという利点があります。

・ホワイトクラスプ2万円~
装着するための金具を、金属ではなく白いプラスチック製にすることで目立ちにくくします。すでに保険適用の義歯を使っている場合は、クラスプだけを付け替えることも可能です。

・ノンクラスプ18万円~
クラスプを使わず、義歯床を広げ歯茎をおおうことで維持させます。装着感がよく外れにくいうえに、残存歯への負担を軽減させます。

・アタッチメント5万円~
2つのパーツ(アタッチメント)を使い、磁気の力で義歯を装着させるタイプです。装着したときに密着しやすく、残存歯への負担も少なくすみます。

なお、ホワイトクラスプ、ノンクラスプ、アタッチメントについては1装置ごとの価格であり、義歯本体の価格は別途発生します。また、医院によっても価格は異なります。

 

3-3 ブリッジの自由診療

自由診療のブリッジで選べる主な種類と費用です。

・ハイブリッドセラミック5万円程度
金属フレームに、レジンとセラミックの混合材を被せたもの。見た目は天然歯に近いですが、長い間使用していると変色する場合があります。

・メタルボンド8~10万円程度
金属フレームにセラミックを焼き付けたもの。透明感があり変色しにくいのが特長です。

・ゴールド10万円程度
金色なので目立ちますが、天然歯のような固さがあり、食事のときの噛みごたえが自然に近いものになります。

・オールセラミック12万円程度
見た目には、もっとも天然歯に近いとされています。透明感もあり変色も少なく、金属アレルギーの方でも使用できます。

なお、上記の価格は義歯1本あたりの価格相場であり、ブリッジ本体の総費用として土台に2万円ほど必要です。また、自由診療のため価格は医院によって異なります。

 

3-4 差し歯の自由診療

自由診療の差し歯で選べる主な種類と費用です。

・オールセラミック6~15万円
レジン(プラスチック樹脂)を使わず、セラミックだけで作られています。長期間使っていても変色が少なく、見た目にも自然な仕上がりが期待できる素材です。
・メタルボンド8~15万円
オールセラミックと同じく、経年劣化による変色も少ないのが特長。内部が金属なので耐久性に優れています。
・ジルコニア8~17万円
人工骨にも使われるほど生体との親和性が高いジルコニアを使っています。セラミックよりさらに強度があるため、前歯はもちろん強い力がかかる奥歯にも使用できます。

これらもブリッジと同じく、1本当たりの価格であり、自由診療のため医院によって価格が異なります。また、通常金属でできている土台を「ファイバーコア」という材質にすると、1本当たり1~3万円が加算されます。

 

3-5 義歯を使う目的を、もう一度考えてみよう

義歯を含む、歯科が関わる保険適用の補綴物(ほていぶつ:義歯、ブリッジなど)治療の目的は、最低限の原状回復です。義歯を製作する目的が、「歯が欠損し、何も食べられなくて困っている」ような状態で、とにかく原状を回復したいのであれば保険適用の義歯でも問題ないでしょう。ただし、基本は「最低限」の原状回復であり、装着感や見た目はそこまで期待できません。
義歯治療の目的が、美しい見た目や天然歯と変わらない機能性の場合は、自由度の高い自由診療の義歯をおすすめします。保険適用の義歯にくらべると高額ですが、確定申告のときに負担した医療費の一部を控除できる「医療費控除」制度を利用できます。

 

高額な治療にこそ使おう、医療費控除

4-1 医療費控除とは?

医療費控除とは、医療費の総額が1月1日から12月31日までに10万円または年間所得の5%のいずれか少ないほうを超えたとき、所得控除が受けられる制度のこと。対象となるのは義歯作製含む歯科やそのほかの医科(内科や外科、眼科など医学に関する学科)に支払った医療費すべてを含みます。自分の医療費はもちろん、生計をともにする家族のために支払った医療費も対象となります。

 

4-2 入れ歯本体以外の対象項目

義歯本体だけでなく、以下の項目についても医療費控除の対象となります。

・虫歯や歯周病の治療費とその検査費
・親知らずの抜歯手術代
・人工物の詰め物や被せ物の補綴物の作製費
・歯列矯正費(審美目的は除く)
・歯医者さんで処方された薬代
・薬局で購入した薬代
・通院のための交通費
・公共交通機関での移動が困難な場合のタクシー代

なお、デンタルローンを利用して医療費の支払いを行った場合は、利用先の信販会社が本人に代わって立替払いを行った年の医療費が控除の対象です。

 

4-3 義歯をつくるときに医療費控除の対象外となるもの

義歯製作に関する歯医者さんでの治療のうち、以下については医療費控除の対象外となるため、注意が必要です。

・歯石除去などのクリーニングやホワイトニング費
・通院のための自家用車のガソリン代、駐車料金
・ローンの場合の金利や手数料相当分

なお、健康組合などから医療費の補てんがある場合は、対象の医療費から差し引かなくてはなりません。また、治療中に年をまたいだ場合は、それぞれの年に支払った分が医療費控除の対象になります。

 

4-4 医療費控除には、領収書が必須です

医療費控除の申告には、支払ったことを証明できる領収書の原本が必要です。歯医者さん以外の病院に支払った医療費も合算して申告できるため、診療に関する領収書は大切に保管しておきましょう。また、医療費控除は5年間さかのぼって申告することができるため、過去に申告をしていない場合はまとめて申告ができます。
領収書を失くしてしまった場合は、再発行してもらえる場合があるので、紛失したときは義歯治療をおこなった歯医者さんに相談してみましょう。

 

まとめ

保険適用の義歯と自由診療の義歯の主な違いは、構造や材質、工程や手間などの違いによる「金額」だといえるでしょう。しかし、義歯を検討するときは金額だけで比較せず、自分の目的や使い方を確認して、自分に合った義歯を見つけることが大切です。また、自由診療で高額な治療費を支払うと、確定申告で医療費控除を受けられる場合があります。歯医者さんなどで受け取った領収書は大切に保管し、わからない点や不安なことがある場合は歯医者さんで相談しましょう。

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