歯茎の傷は、間違った口腔ケアが原因!?口腔内の健康を守る方法

歯磨きのときに力を入れすぎていませんか? 腕の力でゴシゴシ磨くようなブラッシングは、本質的に間違った磨き方です。必要以上の力で磨くことを「オーバーブラッシング」と呼んでおり、「歯茎の外傷」「歯の摩耗」など、口腔トラブルを招く要因になります。
こちらの記事では、主に「歯茎の磨き傷」に焦点をあてて、「傷ができたときの対処法」「歯茎に優しい歯磨きをする重要性」を解説することにしました。オーバーブラッシングを控え、正しい磨き方を習得するきっかけにしていただければ幸いです。

 

歯茎の傷は、間違った口腔ケアが原因!?口腔内の健康を守る方法


この記事の目次

1.歯茎に傷ができるのはなぜ…? 多くは間違った口腔ケアが要因

冒頭に示したとおり、歯茎に傷ができる原因の代表格は「オーバーブラッシング」です。歯茎は粘膜ですから、力任せにゴシゴシと磨けば簡単に傷がつきます。間違った口腔ケアによって歯茎にダメージを与えている人は、決して少なくありません。
まずは、歯茎を傷つける「誤った口腔ケアの例」を列挙し、「より正しい口腔ケアに変えていくための改善例」を示したいと思います。

 

1-1 力任せのブラッシングはNG!

最初に注意喚起したいのは、冒頭でも話題にしたオーバーブラッシングです。そもそも、力任せにゴシゴシ磨いたところで、歯磨きの効率は上がりません。むしろ、歯ブラシの毛先で磨くことが大切なのです。
実際、ライオン歯科衛生研究所の調べで、「新しい歯ブラシ」を100%とした場合、「毛先の開いた歯ブラシ」では62%しか歯垢が取れない…と結果が出ています。歯ブラシを強く押しあてると毛先が曲がり、「毛先の開いた歯ブラシで磨いているのと同じような状態」になってしまいます。歯面に毛先が当たらないわけです。
(参照URL:http://clinica.lion.co.jp/oralcare/hamigaki.htm
以上から、「力任せにゴシゴシ磨いたところで、歯はきれいにならない」とわかりました。むしろ、オーバーブラッシングは次のようなトラブルをもたらします。

 

◆楔状欠損(くさびじょうけっそん)

歯の根元がすり減り、細くなった状態を「楔状欠損(くさびじょうけっそん)」と呼びます。研磨剤配合の歯磨き粉でオーバーブラッシングを繰り返すと、歯の根元が摩耗することがあるのです。ひどい場合、歯が根元から折れることもあります。
軽度でも、表面のエナメル質が削れ、象牙質が露出することから「知覚過敏」の原因になります。

 

◆象牙質知覚過敏症

楔状欠損(くさびじょうけっそん)の項目でも触れましたが、エナメル質が削れるのは根元とは限りません。オーバーブラッシングが癖になっていると、表面のエナメル質はどんどん摩耗していきます。象牙質が露出すると、「冷たいもの・甘いもの」に痛みを感じる「知覚過敏」の症状が出てくるでしょう。

 

◆歯茎の後退

年齢を重ねると「歯茎が痩せて、歯が長くなったように感じる」などの変化が出てきます。オーバーブラッシングの悪習慣は、歯茎が下がるペースを明確に早めます。
このように、力任せの歯磨きは「歯茎の傷」だけでなく、さまざまな口腔トラブルを呼びこむ原因になるのです。

 

1-2 デンタルフロスによる傷にも注意!

「歯と歯の隙間に付着した歯垢」は、歯ブラシでは除去しきれません。そのため、デンタルフロスや歯間ブラシなどのケアグッズを使用する人も増えてきています。
さまざまなケアグッズを使うようになり、プラークコントロールの意識が高まることは素晴らしいことだと思います。デンタルフロス自体は、口腔環境にポジティブな影響を与えることでしょう。
ただ、デンタルフロスにしても、使い方を間違えると「歯茎を傷つける要因」になってしまいます。実際、正しい使い方を知らないまま、なんとなく「糸ノコ」のように何往復もさせている人がたくさんいるようです。
歯茎に接触したまま何往復もさせたら、傷ができて出血するのは自明の理と言えます。
本来、デンタルフロスは「歯と歯の隙間」を掃除する道具です。歯茎ではなく、歯の方向にフロスを沿わせて1往復すれば十分なのです。「歯と歯の隙間」をきちんと通過したなら、歯垢は除去できているはずです。

 

1-3 入れ歯・かぶせ物が原因の傷は、根本原因を解消!

入れ歯の床(土台)が歯茎を傷つけたり、虫歯治療に使った「かぶせ物」の根元が歯茎に刺さったりすることがあります。鋭利になった部分が歯茎を傷つけるわけです。入れ歯・かぶせ物はずっと口の中に入っているので、慢性的な傷になりがちです。
入れ歯・かぶせ物など「歯を補うための装置」を「補綴物(ほてつぶつ)」と総称します。「補綴物による外傷」は、原因となる補綴物が存在する限り、自然治癒は期待できません。突起・鋭利な部位を取り除くか、補綴物を作製しなおすかして、根本原因を取りのぞく必要があります。

 

1-4 食事中など、偶発的に傷を負うことも…!

また、食事中に生じる「偶発的な傷」も存在します。「魚の骨」など、尖ったものが刺さって生じた外傷です。負傷すること自体は問題ですが、あくまで一時的な事故のようなものなので、あまり心配はないでしょう。基本的には自然治癒を待つだけで構いません。

 

 

2.歯茎の傷が悪化すると、どうなる…?

ほとんどの場合、「傷ができる原因」を取りのぞくだけで、問題は解決します。「正しいオーラルケアを身につける」「問題のある補綴物を調整する」などの対処をすれば、傷は自然治癒に向かうでしょう。
しかし、稀(まれ)に傷が悪化し、炎症を起こすこともあります。この章では「歯茎の傷に起因する問題」を扱うことにしましょう。

 

2-1 歯肉膿瘍(しにくのうよう)

歯茎の傷が細菌感染を起こし、化膿することがあります。歯茎の内側に膿が溜まることから、「腫れあがって、触るとぶよぶよする」と訴える人が多いです。ほとんどは一時的な炎症を起こすだけですが、稀(まれ)に重症化して「周囲一帯に痛み・腫れが生じるケース」というのも存在します。
治療に際しては、抗生物質・鎮痛消炎薬を処方すると同時に、膿を出して内側を洗浄するのが普通です。患部に「魚の骨」「エビの殻」などが刺さりっぱなしになっていることも多いので、歯茎に傷を負ったら「刺さっているものを取りのぞき、患部を清潔にすること」を心がけましょう。

 

2-2 カタル性口内炎

歯茎などの口腔粘膜に外傷を負うと、「カタル性口内炎」のきっかけになることがあります。カタル性口内炎は、一帯が赤く腫れて、紅斑(赤く小さな斑点)ができる口内炎です。痛みは強くありませんが、「ヒリヒリとした熱感」があります。
放っておいても1週間~10日くらいで治癒しますが、口腔内が不衛生だと長引く傾向です。「クロルヘキシジンを含むうがい薬」(商品名:コンクール)など、低刺激な薬剤で口腔内を消毒しておくと良いでしょう。

 

 

まとめ

歯茎の傷は、たいてい自然治癒します。基本的に、そこまで心配する必要はありません。「歯磨き・フロスの使い方」を正しく理解し、口腔内を傷つけないセルフケアテクニックを身につければ、歯茎に傷をつける心配もなくなるでしょう。
ただ、優しく磨いても歯茎から出血する…という場合は要注意。すでに歯周病になっている恐れがあります。ブラッシングを改善しても歯茎から出血するようなら、早めに歯科医院を受診するようにしてください。
 

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