歯根破折という症状をご存知ですか? 歯茎の中にある歯の根の部分が割れてしまったり、ひびが入った状態のことを指します。歯の根が骨折してしまった状態ですので、歯茎が腫れたり噛んだ時に違和感を感じることもあれば、自覚症状が出ない場合もあります。
この記事では、歯根破折の治療方法や治療費に加え、歯根破折を引き起こす原因についても紹介していきます。
歯根破折という症状をご存知ですか? 歯茎の中にある歯の根の部分が割れてしまったり、ひびが入った状態のことを指します。歯の根が骨折してしまった状態ですので、歯茎が腫れたり噛んだ時に違和感を感じることもあれば、自覚症状が出ない場合もあります。
この記事では、歯根破折の治療方法や治療費に加え、歯根破折を引き起こす原因についても紹介していきます。
この記事の目次
歯根破折は、痛みや腫れ、違和感といった症状が出ない場合もあるため歯の根が割れてしまったことに気付かず悪化してしまうことがあります。
長い間放置をしてしまうと破折した部分から細菌が侵入し、歯茎や顎の骨にまで炎症が広がることがあるため早めの治療が大切です。
歯根破折の治療法として自分の歯を保存できる治療のかたちがあります。また、もし抜歯をしなければいけない場合、どんな治療法があるのか、ここで紹介していきます。
骨組織の形成を誘導できると考えられている特殊な接着剤で破折した部分をふさいでいきます。
根の先端などで破折した場合、歯茎を切開剥離し、接着剤でふさいでいきます。
※上記で対応できない位置の歯や、周囲の組織の問題がある場合、
破折を起こした歯の周りの歯茎や骨が炎症を起こしたり、腫れて膿が出る場合に破折の治療を行います。
破折の状態によって修復できない場合や、
この章では、歯根破折の一般的な治療費と抜歯の場合の治療費を紹介していきます。
口腔内接着法での歯根破折の治療費は約40000円~となります。抜去した歯を接着し再植するための治療費は約100000円~となります。
歯根破折で抜歯をした場合、その後の対処法としてブリッジ、入れ歯、そしてインプラントの3つがあります。それぞれどれくらいの治療費がかかるのかを見ていきましょう。
抜いた歯の両隣の歯を削り、金属で被せてつなげるブリッジ。毎日取り外す必要がなく、3割負担で治療ができるため治療費は約20000円~が一般的です。
毎日取り外しが必要な入れ歯は、保険適応の場合、総入れ歯なら10000円~、部分入れ歯なら5000~になります。
歯を抜いた部分に人口歯根を埋め込んで歯を作るインプラント。毎日取り外す必要がありません。また隣にある歯に負担をかけないため残っている歯を大切にしたい人にもおすすめです。インプラントは自費治療になるため、治療費は約300000円~が相場となっています。
歯根破折が起きる主な原因は、以下の4つです。
虫歯治療で神経を取ってしまった歯は脆くなるため、歯根破折を起こしやすくなります。そのため神経を残せる治療法ができるようであれば、そちらを選択しましょう。また虫歯治療のために何度も削った歯も同様に脆くなるため、虫歯にならないよう日ごろから気を付けることが大切です。
神経の処理を行った歯は、冠をかぶせる前に歯を支える土台を入れます。このとき金属の土台を使用することがありますが、丈夫である反面噛んだ時に歯に負担がかかってしまい、破折を引き起こします。
金属を用いる代わりにグラスファイバーの土台を使うと、歯根への負担が軽減できるため歯根破折の可能性を下げることができます。
グラスファイバーなら人間の歯に近い硬さのため負担が軽減できるためです。ただしグラスファイバーの土台は保険外治療ですので、治療費が高くなります。
人間は歯ぎしりをしている時、噛む力は600kg~700kgに及ぶといわれています。通常の噛む力は60kg~70kgとされているため、歯ぎしりの際にかかる力が歯へ大きな負荷をかけていることがわかります。
また日常的に歯を食いしばる癖がある方も、歯への負担がかかることが多く、歯根破折を引き起こすこともあります。そのためたとえ神経を抜いていない歯だったとしても、歯ぎしりや歯を食いしばる癖がある方は歯根破折につながりやすい傾向にあります。
歯ぎしりによる歯根破折を予防するためには、マウスピースの使用がおすすめです。就寝中にマウスピースを使って歯への負担を軽減し、歯根破折を予防しましょう。
転倒してしまったり、スポーツ中に歯に強い力がかかると歯根破折になることがあります。この場合、歯根破折になりやすい場所は上の前歯です。
歯への衝撃で起こる歯根破折は、ほとんどの場合事故ですので防ぐことができませんが、スポーツを行うときにはマウスピースを付けることで歯を守る効果が得られます。
繰り返し行われる虫歯治療や、神経を抜いてしまった歯は歯根破折の原因になります。どうしても神経を抜かなければならない場合には、土台を金属ではなくグラスファイバーにして歯への負担を軽減することで歯根破折になる可能性を下げることができます。
歯ぎしりや食いしばる癖がある方は、マウスピースを使うなどの対策を取り、歯にかかる負担を軽減しましょう。
歯根破折になってしまったら、できるだけ早く歯医者さんに診断をしてもらい、治療を受けることが大切です。ぜひ自分に合った歯医者さんを探してみてください。
【お口の粘膜異常、外傷などの相談・治療ができる歯医者さんを予約】
平成13年 国立 長崎大学歯学部 卒業・同大歯科補綴学第一講座 入局
平成16年 歯学博士号取得
平成17年 野田ファミリー歯科 入局
平成23年 あきる歯科医院 開院/院長就任