重度では顎の全摘出も! 歯肉癌を早期に発見しておきたい人のための基礎知識

主な癌の治療法は、切除が可能であれば外科手術が主体となります。しかし、癌は複雑に浸潤(近接組織などへの広がり)する特徴もあり、その広がりが大きければ広範囲に切除する必要も出てきます。口内の癌であれば、切除する範囲が大きいほど術後の見た目にも影響するものです。こう聞くとちょっと怖いものですが、口腔癌は早期に発見しやすいものです。この記事では、口腔癌の1つである歯肉癌の特徴や、初期、中期、末期の症状、基本的な治療法などについて詳しくご紹介いたします。

 

主な癌の治療法は、切除が可能であれば外科手術が主体となります。しかし、癌は複雑に浸潤(近接組織などへの広がり)する特徴もあり、その広がりが大きければ広範囲に切除する必要も出てきます。口内の癌であれば、切除する範囲が大きいほど術後の見た目にも影響するものです。こう聞くとちょっと怖いものですが、口腔癌は早期に発見しやすいものです。この記事では、口腔癌の1つである歯肉癌の特徴や、初期、中期、末期の症状、基本的な治療法などについて詳しくご紹介いたします。

 

重度では顎の全摘出も! 歯肉癌を早期に発見しておきたい人のための基礎知識

この記事の目次

1章 歯肉の癌にはどんな特徴がある?

歯肉癌は、口内にできる口腔癌の一種で、その名の通り歯肉にできる癌です。口腔癌の中では、舌癌の発症率が4割程度でもっとも多く、歯肉癌はそれに次いでおよそ2割程度の発症率となります。お口の中の癌はちょっと怖い気がしますが、口腔癌はすべての癌の中では発症率がおよそ1%から3%程度で、癌の中では珍しいものといえます。

 

癌の全般的な特徴

歯肉癌の特徴を知る前に、すべての癌に共通する特徴をまず知っておきましょう。それは、異常増殖と浸潤と転移の3つになります。良性腫瘍にも異常増殖はあるものの、浸潤と転移が見られず、特にこの2つが癌の主な特徴といえます。

 

・異常増殖

細胞は、その属する組織にあるべき新陳代謝や成長を繰り返しています。つまり、胃なら胃、肺なら肺、歯肉なら歯肉と、細胞が属する部分に従った成長をします。しかし、癌細胞はそうした規則性などに従わず、その部位の秩序から外れた異常な増殖を繰り返し続けます。

 

・浸潤

通常、体の各部位の細胞は自分の属する部位に従った新陳代謝や成長を繰り返し、さらに他の部位の領域を侵さないようになっています。ところが、癌細胞はこうした領域などお構いなしに広がっていきます。これを浸潤といいます。また、同じ組織内であっても、正常な細胞と癌細胞が入り組んで、その境界が複雑になるという特徴もあります。

 

・転移

転移とは、癌細胞が血管やリンパ管などを通じて、離れた組織へと飛び火することです。初期の癌では、ある程度特定の組織内にとどまっているものの、浸潤が進行し、近くの血管やリンパ管に広がると、他の部位(主にリンパ節)へ飛び火するリスクが高まります。従って、あらゆる癌は早期発見と早期治療が肝心なのです。

 

歯肉癌の特徴

歯肉癌には、上顎の歯肉にできる上顎歯肉癌と、下顎の歯肉にできる下顎歯肉癌があります。歯肉癌のできる箇所によって、その特徴も変わってきます。

 

・上顎歯肉癌

上顎にできる歯肉癌は、上顎の歯槽骨(歯を支える骨)に浸潤しやすく、さらに進行すると、鼻腔や頬粘膜などにも広がっていく傾向があります。転移に関しては、下顎歯肉癌と比べると、頸部のリンパ節への転移は起こりにくいものとなっています。

 

・下顎歯肉癌

下顎の歯肉癌は、早い段階で歯槽骨に浸潤する傾向が高くなります。上顎歯肉癌と比べると、下顎歯肉癌の方が発症率が高いもので、特に、下顎の臼歯の歯肉にできる確率が高くなります。また、上顎歯肉癌と比べると、頸部のリンパ節に転移するリスクが高い癌となっています。

 

歯肉癌のステージ

歯肉癌のステージは、癌の大きさによる分類と、転移の状況による分類によって細かく定義されていますが、大きなくくりでは、下記のような4つのステージに分類されています。これは歯肉癌に限らず、口内にできる癌全般にも当てはまるものです。

 

・Ⅰ期
2センチ以下の大きさでリンパ節の転移なし。

 

・Ⅱ期
2センチ以上4センチ以下の大きさで、頸部リンパ節に転移なし。

 

・Ⅲ期
4センチ以上の大きさで、頸部リンパ節に3センチ以下の転移あり。

 

・Ⅳ期
腫瘍が近接組織に浸潤し、3センチから6センチの頸部リンパ節への転移あり。

 

2章 初期に受診しよう! 歯肉癌の症状について

歯肉癌に限らず口腔癌全般の初期の特徴として、自分では口内炎と勘違いしてしまいがちなものです。従って、初期の段階では歯肉癌を疑ってすぐに受診しようという方は少ないでしょう。しかし、口内炎がなかなか治らない場合には、早期に歯科口腔外科で診てもらうことが早期発見のポイントとなります。歯肉癌のさまざまな時期の症状について、詳しく見ていきましょう。

 

初期の症状

・口内炎が2週間以上治らない

口内炎は、長くても2週間程度で自然に治ってくるものです。しかし、最初は口内炎と思っていても、2週間以上治らないものであれば、念のため歯肉癌でないかチェックを受けるべきです。

 

・患部が白くなっている

 

お口の中で歯ぐきの表面の一部が帯状に白くなっている場合(角化している)があります。 特に痛みなども伴わない場合も多く、見逃しがちではありますが、これは白板症と呼ばれる病気であることがあります。白板症は全てが悪性ではありませんが、一部のものは前癌病変と言われて、悪性の癌に進行して行く場合もあり、その区別は組織の一部を取って病理検査をしなければ判別出来ません。初期には自覚症状などもありませんので、もしそのような状態を見つけたら、口腔外科で相談してみましょう。

 

中期の症状

・赤くただれた状態

口内炎のような状態を放置すると、できものの周囲が赤くただれたようになります。これは、びらんと呼ばれる状態で、口腔癌全般にも見られる特徴の1つです。

 

・患部のしこり

中期では、ただれを伴うとともに、患部の表面が盛り上がってきます。指などで触ってみるとしこりのように固い感触があるものです。

 

・患部のえぐれ

患部が盛り上がらず、逆にただれながらえぐれていくケースもあります。これは先に書いたびらんから潰瘍に進んだ状態です。こちらもしこりと同様に、歯肉癌の表面の特徴の一つです。

 

後期の症状

・強い痛み

中期の症状でも痛みが出始めてきますが、末期においては、さらに強い痛みになってきます。 これは癌が組織の深い部分に浸潤して、神経組織を侵しはじめてきているからです。

 

・患部からの出血

ただれやえぐれ、しこりと中期で見られた症状のある患部から出血も見られるようになります。

 

・首のリンパ節の腫れ

歯肉癌では、首のリンパ節に転移しやすく、末期では頸部リンパ節に転移し、しこりのような腫れが見られるようになります。風邪や扁桃腺などの炎症でリンパ節が腫れる時のような痛みはさほどない場合が多いです。

 

3章 歯肉癌の基本的な治療法について

歯肉癌でも、上顎にできる場合と下顎にできる場合には、その治療法が若干違ってきます。癌の外科的な切除が基本ですが、上顎の方が術後の後遺症や機能的な障害が大きくなるケースが多く、それを回避するために治療方法も多少異なってきます。

 

上顎歯肉癌の治療

上顎の歯肉癌のは、鼻腔などへ癌が広がっていくことが多く、術後の後遺症を考慮すると、大きく切除することを控える傾向にあります。ある程度の外科手術に加えて、放射線治療や化学療法を組み合わせるのが一般的です。また、ステージによって切除する範囲が変わり、早期では、歯肉や上顎の部分切除にとどまるものの、重度の上顎歯肉癌では、上顎の全摘出および頭蓋底や眼球などの摘出に及ぶものもあります。

 

下顎歯肉癌の治療

下顎歯肉癌の場合には、主に外科手術が主体となります。これは、下顎には抗がん剤が入りにくく、放射線も効きにくいとされているからです。軽度に場合は、歯肉の部分切除のみ、又は直下の顎の骨の部分切除程度でとどまりますが、中〜重度の場合には下顎骨の片側の離断、又は全摘出にも及ぶ可能性があります。

 

4章 気になる方は歯科口腔外科ですぐチェック!

歯肉癌の発症率は低いものなのでいたずらに心配する必要はありませんが、特に、治りにくい口内炎がある場合には、早目にチェックを受けることが大切です。早期に発見して対処できれば、切除する範囲も小さくて済みますし、転移のリスクが軽減され生存率も改善できます。

 

歯肉癌の主な検査方法

・視診や触診

歯肉癌を含め口腔癌は、専門の医師にとっては見た目でも分かりやすいものです。2章でご紹介したような症状があるなら、できるだけ速やかに診てもらうことが得策です。初期症状の段階で対処できれば、全顎摘出というような大手術にいたるリスクも少ないものとなります。異常を自覚していなくても、年に1度は口腔癌検診を受けることが理想です。

 

・病理検査

視診や触診で癌の疑いがあるところの細胞を採取して、癌細胞かどうかを見極めるのが病理検査です。口腔癌の多くは組織の表面に発症するもので、粘膜の表面の上皮をこすり取るように採取して、その細胞を検査することで癌の判別ができます。

 

・エコー検査

癌の病巣がどの程度の範囲に広がっているか、リンパ節に転移がないかを、大まかに調べるのがエコー検査です。お腹の赤ちゃんの状態を見るエコー検査と同様に、超音波を当てて病巣の及んでいる範囲をチェックします。また、レントゲン検査も同様に、癌の範囲や転移の状態を知るのに用いられます。

 

・CT検査

CT検査とは、X線を使って組織を輪切りのように映像化して、その断面の状態を把握する検査です。エコー検査やレントゲン検査よりも、浸潤や転移などのより詳細な状況を把握することができます。また、治療方針を決定する際に正確な情報を与えてくれるものとなります。

 

・MRI検査

X線を使ったCT検査は、特に骨などの硬い組織に有効なのに対し、磁気を使ったMRI検査は、軟組織(骨以外の柔らかい組織)の詳しい状態を知るのに有効です。歯肉癌では、腫瘍の位置関係や大きさ、形状を正確に知るのに役立ち、こちらも的確な治療プランを定めるのに役立ちます。

 

まとめ

口腔癌は他の癌の中でも比較的初期に発見しやすいものではありますが、他の部位の癌と異なり、外科的手術である程度完治しても、顔貌などの外見や、話す、食べる、飲み込む…など口が持つ重要な機能を低下させ、QOL(Quality of Life)そのものを低下させてしまいがちであるため早期の受診が必要です。歯肉癌の発症率は低く、良性腫瘍の場合もあるので、必要以上に恐れることはありませんが、もし治りにくい口内炎があれば早期にチェックすることをおすすめします。

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