埋没した親知らずでお悩みの方必読!さまざまな症例と抜歯する・しないの判断

親知らずと一言でいっても、その生え方や状態には個人差があります。親知らずはもっとも奥に生えているため自分では見えにくく、状態を確認しにくい歯です。親知らずが生えていないように見える方もいるため、痛みがあるけど原因がわからず、どうしたらよいのかとお悩みの方も多いのではないでしょうか。今回は、埋没している親知らずに注目し、親知らずの種類や抜歯の必要性、手術の難易度について紹介します。また、抜歯後の注意点についても解説しています。

 

親知らずと一言でいっても、その生え方や状態には個人差があります。親知らずはもっとも奥に生えているため自分では見えにくく、状態を確認しにくい歯です。親知らずが生えていないように見える方もいるため、痛みがあるけど原因がわからず、どうしたらよいのかとお悩みの方も多いのではないでしょうか。今回は、埋没している親知らずに注目し、親知らずの種類や抜歯の必要性、手術の難易度について紹介します。また、抜歯後の注意点についても解説しています。

 

埋没した親知らずでお悩みの方必読!さまざまな症例と抜歯する・しないの判断

この記事の目次

親知らずの基礎知識

1-1 親知らずはいつ、どこに生えてくる?

「親知らず」とは、もっとも後ろに生える歯のことで、前から数えて8番目にあり、正式には第三大臼歯と呼ばれる歯のことです。
一般的に永久歯が生えそろうのは15歳前後ですが、親知らずは10代後半から20代前半に生えてきます。親知らずの生え方には個人差があり、上下あわせて4本すべて生える人、4本揃わない人、また生えない人がいます。
親知らずはまっすぐに生えてくるとは限りません。親知らずの生え方はさまざまで、なかには斜めに生えているため歯の一部が見えていてもほどんど埋没してしまっている状態や、すべて埋没していて歯が表には出ていない状態になることもあります。

 

1-2 親知らずの種類(生え方):まっすぐ

親知らずが上または下に向かってまっすぐ生えている状態です。上下の親知らずがしっかり噛んでいて、お口の中の清掃状態が良い場合には抜歯をしなくてもいいことがあります。
しかし、親知らずが虫歯になっている場合や、あごが小さいためにほかの歯に負担をかけている状態、体調を崩したときに痛みを感じる、親知らずの後ろの部分が歯茎や骨に潜っている状態の場合など、放っておくとトラブルを起こす可能性があると診断された場合は、抜歯をした方が良いことが多いです。

 

1-3 親知らずの種類(生え方):斜め

親知らずが斜めに生えてきて隣の歯を圧迫する状態になることがあります。これは、半分ほど歯茎に埋まった親知らず「半埋伏(はんまいふく)」と言われる状態です。半埋伏の場合、歯の「半分」ではなく、歯の一部しか歯茎の中に出ていないケースもあります。
このように斜めに生えた親知らずは、歯磨きがしにくいために衛生管理が行き届かず隣の第2大臼歯を虫歯にしてしまったり、歯肉炎になって痛みや腫れを引き起こすことが多いです。また、噛み合わせや歯並びに影響を与えることもあり、抜歯することをおすすめします。

 

1-4 親知らずの種類(生え方):水平埋伏

親知らずが歯茎の中で横に倒れており、歯が表に生えていない状態のことを水平埋伏智歯(すいへいまいふくちし)と言います。この場合も歯肉の下で隣の第2大臼歯と親知らずが接触している部分で大きな虫歯を作ってしまうことが多かったり、場合によっては顎関節症と呼ばれる顎の痛みに関係することもあるため、抜歯することをおすすめします。

 

1-5 親知らずの種類(生え方):完全埋伏

親知らずが骨の中に完全に埋まっている状態で生えていることがあります。このような場合は痛みや腫れが無く、レントゲン上でこの親知らずが関係する病疫が無い場合には抜歯を選択しない方が多いです。
ただし、まれに完全埋伏の親知らずが関係する病気があり、痛みなどの自覚症状が無いまま進行することもあるので、定期的に歯医者さんでレントゲン撮影など検査することをおすすめします。

 

埋没した親知らずは、抜歯するべきか?抜かなくてよいか?

2-1 埋没した親知らずの抜歯は症状や年齢などから判断する

親知らずがまっすぐ生えており、お口の中の清掃状態が良く、痛みなどがなければ必ずしも抜歯する必要はありません。しかし、斜め/水平埋伏した親知らずの多くは隣の歯に影響をおよぼすため、智歯周囲炎(ちししゅういえん)と呼ばれる痛みや腫れを起こす病気や、顎関節症などのようなあごの痛みにつながる病気の原因になることもあります。そのため、多くの歯医者さんでは抜歯をすすめています。

また一般的に年をとってからよりも若い時の方が周囲の骨が「軟らかい」ので、個人差はありますが若い時の方が抜きやすいと言われています。

なお、親知らずは将来的に、ほかの歯で抜けてしまった部分を補うためのブリッジや入れ歯の土台として移植することが可能なので、埋没していてもトラブルがなければ、抜かずに温存するという選択肢もあります。

下顎に難症例の親知らずの場合、それを抜歯すると、ごくまれに下歯槽神経支配領域の知覚麻痺がおこる場合があります。わかりやすく言うと、下顎に分布している感覚を受け持つ神経で、ここが麻痺すると抜歯した側の唇や頬および舌の感覚が麻痺するということがあります。稀なケースではありますが、歯科治療において偶発的に起こりうる症状です。下顎の抜歯前には先生にしっかりと説明を受け、納得したうえで治療に入りましょう。

 

2-2 埋没した親知らずを抜歯する方が望ましいケース

基本的に、埋没した親知らずは抜歯をする方が望ましいです。

・斜め/水平埋伏した状態で生えている。痛みや腫れの症状がある。隣の歯を圧迫するなど影響を及ぼす可能性がある。
・前方の隣の歯が虫歯になっている。
・斜めに生えている親知らずで歯磨きがしにくく、腫れたり、痛みがある。親知らず自体が虫歯になっている場合は、隣の歯も虫歯になっている。

 

2-3 埋没した親知らずを温存しておいてよいと思われるケース

埋没した親知らずの中でも、抜歯をせず温存してもよいと考えられるケースは次のとおりです。

・骨の中に完全に埋まっており(完全埋伏)、痛みや腫れが出ていない場合。
・斜めに生えている親知らずでも歯磨きがしやすく、親知らず自体が虫歯にいない状態であり、隣の歯も健康な状態のときは、経過観察にしてもよい場合があります。
・心臓病、高血圧、糖尿病などの全身疾患が重い場合。

 

埋没した親知らずの抜歯(手術)方法と難易度

3-1 斜めに生えているケース(上あご)

一般的に、上あごの親知らずの方が下あごよりも抜歯の難易度は低く、術後の経過もよいといわれています。
上あごの親知らずの上部には上顎洞と呼ばれる空洞があり、まれなケースですが、親知らずの歯根がこの上顎洞に突き出した状態で生えていることがあります。このような歯を抜歯すると、口内の空気や食べ物が上顎洞の方へ抜けてしまったり、穴から細菌に感染して炎症を起こしてしまい、上顎洞炎(一般的には蓄膿症と呼ばれています)になってしまうことがあります。
そのため、親知らずがどのような状態にあるのか、レントゲンなどの事前検査で十分に把握しておくことが重要です。
また、親知らずが神経に絡まっている場合は、歯科用CTを使って綿密に検査する必要があります。

 

3-2 横に埋まっている(水平埋伏)ケース(上あご)

上あごに生えている親知らずで横向きに埋まっている(水平埋伏)場合は、歯茎を切開するだけでなく、骨を削るなどの処置が必要になることもあります。また、歯根または歯牙全体が上顎洞の壁に沿って生えていることもあるので注意が必要です。場合によっては入院することもあります。手術の難易度が高いため、経験豊富な医師による診断と処置が望まれるケースです。

 

3-3 親知らずが横に生えている(水平埋伏)や骨に埋まっている(完全埋伏)のケース

下顎の骨の中には解剖学上、下顎管と呼ばれる管があり、内部に大きな血管と大きな神経が通っていて、親知らずの歯根がこの下顎管に近いことがあります。抜歯の際にこれらを傷つけてしまうと出血がひどくなったり、知覚の麻痺が出てしまうことがあります。
親知らずが下顎管と交わっているかどうかはレントゲンだけでは判断ができないことがあるため、歯科用CTを使って検査をする場合があり、親知らずと下顎管の位置関係によっては抜歯の難易度が高くなることがあります。

親知らずが横向きに生えているケースでは麻酔後、歯肉を切開して、さらには必要があれば骨を削り、親知らずの歯冠部を切断してから歯冠を取り出し、それから残った歯根部を取り出します。

また、歯根部が下顎管に近いケースでは、まれではありますが親知らずの抜歯後、感覚神経麻痺が残ることもあるので、抜歯が難しいケースでは担当の先生とよく相談してから抜歯をすることをおすすめします。

 

 

親知らずの抜歯後のケアと注意点

4-1 抜歯したところを舌や指で触らず、ブラッシング時にも注意を

親知らずを抜歯した後は歯茎に穴が開いている状態です。この穴がジェル状の血のかたまり(血餅)で埋まり、表面にかさぶたができます。舌や指で触ったり、ブラッシングで傷つけるなどして血餅が取れてしまうと、骨がむき出しになった状態(ドライソケット)になることがあります。ドライソケットになると回復が遅くなることがあり、一日も早くに治癒させるために、抜歯後の患部が気になってもあまり触らないようにしましょう。

 

4-2 強くうがいしたり、強くすすぐことは控えましょう

抜歯した後は口の中に血の味がするなどの違和感があり、うがいやすすぎをしたくなるものです。しかし、強くブクブクとうがいやすすぎをすると、抜歯後の穴にたまったジェル状の血のかたまり(血餅)やかさぶたが取れてしまい、治癒が遅くなってしまいます。うがいやすすぎをするときはやさしくするように心がけましょう。

 

4-3 痛み止め薬などお薬を飲むタイミング

抜歯のときには麻酔を打ちます。抜歯後も数時間は麻酔が効いている状態なので、痛みはほとんどありません。しかし、麻酔が切れると痛みを感じることがあるため、予防も兼ねて、痛み止め薬を服用するとよいでしょう。痛み止め薬は飲んでから効き始めるまでに15~30分ほどかかります。麻酔が切れる前に服用するようにしましょう。
また、口内には細菌が多いので、傷口がしっかりふさがるまでは化膿する恐れがあります。そのため、処方された抗生剤は医師の指示に従って痛みが出なくてもすべてを飲み切るようにしてください。

 

4-4 入浴・運動はできる限り避け、たばこ・飲酒も避ける

抜歯から数日は傷口がしっかりとふさがっていない状態です。この時期に熱いお風呂に入ったり激しい運動をすると、必要以上に血流がよくなり出血してしまう恐れがあるため、できるだけ避けるようにしましょう。また、飲酒も血流がよくなり出血する可能性があるため、避ける必要があります。
たばこを吸うと血管を収縮するので血流が悪くなります。そのため、傷口の治癒に必要な血餅生成後、創傷部に治癒のために必要な血流が制限されてしまうので、治癒が遅くなったり、さらに悪くなるとドライソケットになってしまうことがあります。傷口が安定するまでは、たばこは控えるようにしましょう。

 

4-5 食事のタイミングと、抜歯後に好ましい食事・避けるべき食事

抜歯後に食事を摂るタイミングは、出血か完全に止まり、麻酔が完全に切れてから30分程度経ったころです。麻酔が効いている状態では痛みや温感が鈍くなっているため、頬の内側を噛んだりやけどすることがあるので注意しながら、ゆっくり食べるようにしましょう。

また食べ物は、極端に辛いなどの、抜歯後の傷に負担をかけるものは避けましょう。
また、痛みがひどかったり、口が開けにくく食べ物が食べにくい場合でも、少なくともゼリーのような栄養食品でも良いので食事をすることをおすすめします。

 

まとめ

埋没した親知らずは症状によって抜歯することが望ましいですが、隣の歯や神経、骨などにどれくらい影響しているかは、レントゲンや歯科用CTなどで綿密に調べなければ、わかりません。症例にとっては難易度の高い手術になる可能性もあるため、親知らずに痛みや腫れなどを感じたときには、なるべく早く歯科口腔外科のある歯医者さんで診療してもらい、十分な説明を受けたうえで、抜歯を含めた治療を選びましょう。

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