親知らずは抜くべき?痛みが心配だけど、どうすれば…?|抜歯の基礎知識

多くの人が、「親知らずは、基本的に抜くものだ…」と考えています。実際、放っておくと隣の歯を圧迫したり、まわりの歯茎が腫れてしまったり、良くない結果を招くことも多いようです。
しかし、トラブルの原因になるばかり…であれば、なぜ、そんな厄介な歯が生えてくるのでしょうか? 「親知らずなんか、生えてこなければ良いのに…」なんて、考えたことがある人も、多いかもしれません。
そこで、今回の記事では「親知らずを抜くか、抜かないか」というテーマを扱うことにしました。本当にどんな場合でも抜いたほうが良いのか、どうなのか…。実際のところを確認してみましょう。

 

多くの人が、「親知らずは、基本的に抜くものだ…」と考えています。実際、放っておくと隣の歯を圧迫したり、まわりの歯茎が腫れてしまったり、良くない結果を招くことも多いようです。
しかし、トラブルの原因になるばかり…であれば、なぜ、そんな厄介な歯が生えてくるのでしょうか? 「親知らずなんか、生えてこなければ良いのに…」なんて、考えたことがある人も、多いかもしれません。
そこで、今回の記事では「親知らずを抜くか、抜かないか」というテーマを扱うことにしました。本当にどんな場合でも抜いたほうが良いのか、どうなのか…。実際のところを確認してみましょう。

 

親知らずは抜くべき?痛みが心配だけど、どうすれば…?|抜歯の基礎知識

この記事の目次

1.親知らずを抜くかどうかの判断基準は?

親知らずを抜くかどうか…の判断基準は、歯医者さんにもよります。ですが、だいたいの基準というのは存在していて、その基準はわりとシンプルです。ひとことで言い表すなら、「まわりに悪影響があるかどうか」という基準になります。
まわりに悪い影響を与える場合…というのは、たとえば、以下に示すようなケースです。

 

1-1 隣の歯に迷惑をかけていないか…?

現代人は、あまり顎が大きくありません。「やわらかい食べ物ばかり食べているから」などと説明されることもありますね。理由はともかく、事実、顎が小さいので、全部の歯をキレイに並べるスペースがありません。
狭すぎるスペースにどんどん歯が生えていくと、どうなるでしょう? 当然、最後に生える歯は「自分の居場所がない」ということになります。その結果、親知らずはキレイに生えることができず、斜めに傾いて生える…などの問題が生じます。
問題は、「斜めの親知らず」がたいてい、手前の歯(=12歳臼歯)のほうに傾いていることです。電車で隣の人の肩にもたれかかる人が迷惑なのと同じように、隣の歯にもたれかかる歯もまた、迷惑になります。
親知らずに圧迫された12歳臼歯は、押された方向に動いてしまうかもしれません。これは不正歯列(=歯並びの悪さ)の原因になるでしょう。親知らずに押された12歳臼歯は、さらに手前の6歳臼歯を押します。
12歳臼歯に押された6歳臼歯は、やはり手前の小臼歯を押すでしょう。ビリヤードのように連鎖的に、隣の歯を押していくわけです。
また、親知らずが12歳臼歯の根元を押している場合は、もっと深刻になります。歯の根っこは、ぎゅうぎゅう圧迫されると溶けてなくなってしまうからです。
根っこが溶ければ、当然、その歯の寿命にネガティヴな影響を与えることでしょう。若いうちに、12歳臼歯が抜けてしまうかもしれません。
こんなふうに、周りに迷惑をかけてしまうようなら、その歯は抜くしかありません。周りに悪影響を与えると排除される…。歯の世界も、人間社会と似たようなものです。

 

1-2 まわりの歯茎が炎症を起こしていないか…?

親知らずが斜めに生えていたり、一部が歯茎に埋まったままだったりすると、炎症の原因になることがあります。その理由は、歯垢の蓄積です。
斜めになった歯はブラッシングが難しくなりますし、歯茎に埋まった部分は至っては磨きようがありません。当然、そのあたりには大量の歯垢が溜まるでしょう。歯垢は結局、雑菌のかたまりです。とてつもない勢いで増加すれば、感染・炎症の要因になります。
こうして、親知らず周辺の歯茎が雑菌に感染すると、どうなるでしょう? 歯茎は赤く腫れて、耐えがたい痛みを引き起こすかもしれません。そのような状態を「智歯周囲炎」といいます。「智歯」は親知らずの正式名称で、そのまわりが炎症を起こすから「智歯周囲炎」という名前なのです。
細菌感染なので、抗生物質を投与すれば炎症は治まるでしょう。しかし、原因となる親知らずが存在する限り、いつかは再発する確率が高いはずです。
それなら、根本原因である親知らずを抜いて、「炎症が起こらない環境」を作り出したほうが合理的です。

 

1-3 噛み合う相手は存在するか…?

言うまでもないことですが、歯は上下がそろっていて、初めて役目を果たします。歯と歯が噛み合っていないと、噛むのには適しません。
ところが、親知らずというのは、4本全部がきちんと生えてくる保証がないのです。2本だけ、3本だけしか生えてこない人もいますし、中には1本も生えない人もいます。その結果、「噛み合わせる相手が存在しない」という状況があり得るのです。
噛み合わせる相手がいないと、反対側の歯茎を噛む形になり、口の中にケガをするかもしれません。いずれにしても、歯として機能しませんから、「抜いたほうが…」という判断に傾く一因にはなるでしょう。

 

2.親知らずは、どんなふうに抜くの?

まわりに悪影響が出るようなら、親知らずを抜かなくてはいけません。ところで、「親知らずを抜く」というのは、具体的にそんな処置なのでしょう? 今度は、具体的な手順について解説したいと思います。

 

2-1 抜歯は、歯根を脱臼させる処置!

歯は、歯茎にすっぽりはまっている…というだけではありません。きちんと骨に固定されています。歯を固定する骨は「歯槽骨(しそうこつ)」という名前の骨です。歯根は歯槽骨にがっちり固定されていて、そう簡単には外れないようになっています。そこで、歯を抜くときは次のような手順を要します。
麻酔をしたら、「歯と歯茎の隙間」にピンセットを差しこんで、歯のまわりをぐるりと一周させます。「歯と歯槽骨をつなげる靱帯―歯根膜(しこんまく)」を切断するためです。それから、「ヘーベル」と呼ばれる道具を「歯と歯茎の隙間」に入れます。これは、「テコの原理」で、歯を浮き上げる道具です。
「テコの原理」で歯に力を加えると、歯根が歯槽骨から脱臼します。あとは、骨から外れた歯を鉗子(ペンチのような道具)で引っぱれば、歯を抜くことができます。最後に、歯を抜いた空洞をキレイにします。
刃のついた耳かき状の器具―鋭匙(えいひ)で、傷口を掻爬(そうは:ひっかくように擦ること)するのです。
これで「歯を抜く処置」は終わりです。テトラサイクリン系抗生物質といって「細菌が増えるのを防ぐ薬」を入れて、ガーゼ・脱脂綿による止血をおこないます。血が止まってくれば、ひと安心といったところでしょうか。

 

2-2 骨に癒着した歯を抜くのは大変…!

とはいえ、すべての親知らずがあっさりと脱臼してくれるわけではありません。歯根が骨に癒着していたり、歯根が曲がりくねっていたりすると、「テコの原理」では不十分です。歯根を骨から外さないと、抜くことはできません。
歯根が骨と癒着しているなら、骨を削る処置が必要です。歯を削るタービンを使うなどして、骨を切り開きます。
この処置を「骨開削(かいさく)」といいます。歯根がぐにゃぐにゃで抜けない…という場合には、歯根を分割しなくてはいけません。「歯根分割術」といわれる方法で抜歯をおこないます。
このように、抜歯に苦労する例を「難抜歯(なんばっし)」といいます。やや複雑な外科処置になりますから、「歯科口腔外科(外科処置が得意な診療科)」を受診したほうがスムーズかもしれません。

 

2-3 横向きで埋まった歯を抜くのは、もっと大変…!

難抜歯より、もっとややこしい状況というのも存在します。親知らずが、ほとんど真横を向いて骨に埋まっているケースです。歯槽骨の中に埋まっている歯を掘り出して抜く…。考えただけで大変そうですね。
ちなみに、歯を抜くときは、歯が生えている方向に引っぱる必要があります。上を向いている歯は、上に引き抜きます。上向きの歯を真横に引っぱったところで抜けません。…ということは、真横を向いている歯は…? そう、横向きで埋まっている歯もまた、生えている方向に抜く必要があります。
しかし、ここで高い壁にぶつかります。横向きの親知らずは、たいてい、手前の歯―12歳臼歯の方向に倒れているのです。12歳臼歯の方向に引っぱる…ということはできません。12歳臼歯が邪魔になって抜けないからです。
当然、12歳臼歯もろとも抜く…なんていうことはしません。横向きで埋まった歯を抜くときは、まず歯茎を切開して、歯を露出させます。その後、歯槽骨に埋まった状態のままで歯を分割し、取り出していくのです。この術式を「水平埋伏智歯抜歯術」といいます。もっとも難しい抜歯なので、歯科口腔外科で抜いてもらうと良いでしょう。

 

3.麻酔が切れたあとの痛みは、難易度に比例する…?

歯を抜いているときは、麻酔がきいているので痛みはありません。問題は、麻酔が切れてからの一晩です。歯を抜いた当日夜~翌日朝までが、もっとも厳しい時間になります。
原則として、傷口の痛みは、抜歯の難易度に比例します。難しい抜歯ほど、傷口が大きくなるからです。もし、あなたが難抜歯、水平埋伏智歯抜歯術を受けたのなら、痛みを少しでも抑えるために、次のような工夫をしてみてください。

 

3-1 麻酔が切れる前に、1回目の痛み止めを飲む!

「痛くなってから痛み止めを服用する」というのは、正直なところ、あまりクレバーな選択ではありません。痛みを感じはじめると、痛み止めはききづらくなるからです。そこで、1回目の痛み止めは、麻酔が切れる前に飲んでしまいましょう。痛み出す前に飲んだほうが、効き目を実感しやすくなります。

 

3-2 歯を抜いてから24時間は、患部を冷やす!

炎症がある場所を冷やすと、痛みは楽になることが多いです。そこで、氷・冷却シートなどを使い、キンキンに冷やしてみましょう。ただ、傷口に氷が触れるのは刺激が強すぎますから、ほっぺの上から冷やすようにしてください。
ただし、冷やして良いのは、歯を抜いてから24時間以内。長く冷やしすぎると、今度は血流が悪くなって、治りが遅くなります。「冷やして良いのは24時間」と、今のうちに何度も声に出して唱えておきましょう。歯を抜いてからでは、しゃべるのも大変ですからね。

 

3-3 傷口に刺激を与えない!

歯を抜いた傷口は、「ゼリー状の血液」で満たされます。「かさぶた」のかわりに、傷口を守ってくれると考えてください。このゼリー状の物体を「血餅」といいます。もし、血餅が外れてしまうと、傷口の治りは遅くなります。骨が見える状態になってしまい、当然ながら、痛みも増します。この状態を「ドライソケット」といいます。
傷口を指・舌でいじったり、勢いよくブクブクうがいをしたりすると、血餅が外れることがあります。傷口を刺激せず、血餅を維持するようにしましょう。

まとめ

周りの歯・歯茎に悪影響を与える恐れがある…。そんなふうに判断された親知らずは、抜歯するしかありません。抜歯の難易度によっては、外科処置が得意な歯科口腔外科に相談したほうがスムーズでしょう。
また、抜いた後の痛みが心配なら、「血餅を外さないように」「痛み止めを飲み忘れないように」きちんと自己管理をすることが大切です。歯医者さんで告げられた注意事項を守って、少しでも痛みが少なくなるように努めてください。

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