何本目の歯が親知らず? 親知らずってなに?

何本目の歯が親知らず? 親知らずってなに?

「親知らず」という言葉そのものは知っているけれど、実際にはどの歯が親知らずなのか正しく理解できていない人もいるのではないでしょうか。親知らずとはどのような歯のことをさしているのか、前から何本目の歯が親知らずと呼ばれているのかなど、親知らずのことをきちんと知っておきましょう。また、すべての歯にはそれぞれに番号や名前がつけられています。親知らず以外の、歯の呼び方についてもご紹介します。

 

この記事の目次

親知らずとは

1-1 最後に生えてくる奥歯が「親知らず」

親知らずは最後に生えてくる奥歯のこと。上下左右の奥に合計4本あります。
真ん中の歯から数えると8番目にあたる場所に生えてくるので「8番」とも呼ばれています。ほかにも「第三大臼歯」「智歯」「親不知」など呼び方はさまざまです。

 

1-2 「親知らず」と呼ばれる理由

親知らずと呼ばれるようになった理由ははっきりとわかっていませんが、親知らずが20歳前後の「子供が親元を離れる時期」に生えてくるので、その歯の生え始めを親が知ることができないからこのように呼ばれるようになったと考えられています。また、昔は寿命が短かったので、親知らずが生えてくるころには親がすでになくなっていることが多かったからとの説もあります。
「智歯」という呼び名には、大人になって知恵がついて賢くなってから生えてくる歯という意味があるとされています。

 

1-3 親知らずはトラブルを起こしやすい

現代の日本人のあごは昔に比べて小さくなっています。食生活の変化により、やわらかいものばかりを食べるようになったことが原因と考えられるでしょう。

あごが小さいと、そのぶん歯の生えるスペースが足りなくなってしまいます。あごが小さいほど親知らずがまっすぐに正常に生えてくるケースが少なくなります。親知らずが斜めに生えてきたり、歯の一部だけしか見えないような生え方をしたりなど問題が生じやすくなるでしょう。

このように親知らずが正常にまっすぐ生えてこないと、歯磨きもきちんとしにくくなり、汚れが溜まりやすく細菌が繁殖して炎症を起こしやすくなるので注意が必要です。

また、親知らずが上下ともに正常に生えてきてしっかりと噛み合っていれば問題ないのですが、どちらか一方が生えてこないと歯茎をかんでしまう問題も生じてやすくなります。歯や歯茎に悪影響を及ぼすおそれのある場合には、親知らずを抜歯するなどの処置が必要です。

 

歯の呼び方

2-1 歯には番号や名前がついている

親知らずを含めて全部で32本ある永久歯の一本一本には名前がつけられています。さらに、真ん中の前歯を起点として1番、2番、3番……と奥に向かって順番につけられた数字で呼ばれる場合もあります。
いわゆる「前歯」と呼ばれるのが1番から3番の歯で、1番から順に「中切歯(1番)」「側切歯(2番)」「犬歯(3番」です。中切歯と側切歯は、門歯(もんし)ともいわれ、食べ物をかみ切るのに欠かせません。先がとがっている犬歯は裁縫をする際に糸をひっかけて切ることができるので、糸切り歯とも呼ばれています。
そして、4番から8番が奥歯となり、「第一小臼歯(4番)」「第二小臼歯(5番)」「第一大臼歯(6番)」「第二大臼歯(7番)」「第三大臼歯(8番)」と名付けられています。第一大臼歯は6歳ころに生えてくる6歳臼歯、第二大臼歯は12歳ころに生えるので12歳臼歯とも呼ばれます。

そして、10代後半から20代に生えてくるのが8番の第三臼歯が親知らずというわけです。ただし、親知らずの生える時期は個人差が激しいので30代や40代で生える人もいます。なかには親知らずが生えてこない人もいますが、親知らずは上下それぞれに2本ずつ、最大で4本生えてきます。

 

親知らずが生えてこないことってあるの?

3-1 親知らずが生えない人もいる

親知らずは必ず生えてくるとは限りません。なかには、親知らずが一生出ててこないままの人もいます。4本すべて生えてくる人もいれば、数本だけ生える人、まったく生えてこない人などそれぞれで、生えてくる年齢も生え方も個人差があります。
現代人においては、数本、または全ての親知らずが生まれつき先天的に欠損している人も少なからずいるのです。

基本的に、親知らずが生えてくるのはあごの成長が終わるころです。証明されているわけではありませんが、そのときのあごの大きさによって親知らずが生える必要があるかどうかを自然に判断しているという説もあります。

つまり、あごがしっかりと成長して親知らずが必要であると判断した場合に生えてくるが、あごの成長が未熟な場合には親知らずは不要とみなされて生えてこないのではないか、という考えです。

また、わたしたちが口にする食べ物は昔に比べて全体的にやわらかくなっています。噛む機会が減ることで、あごが小さくなり親知らずが生えてこない場合があるのではとも考えられています。ほかにも、遺伝により親知らずが生えてこないケースもあると言われています。

 

3-2 親知らずがなくても問題ない

親知らずが生えてこないからといって、心配することはありません。親知らずは、なにか問題があれば抜いてしまう歯です。親知らずを抜歯してもほかの歯のように入れ歯などをして補う必要もないですし、そのための十分なスペースがないケースがほとんどです。
親知らずはもっとも奥の8番目の歯ですが、咀嚼は5番と6番の奥歯をメインに行うことが多いようです。そのため、6番までの歯がきちんと生えそろってさえいれば、食事をするのにあまり困りません。親知らずは絶対に生えてこなければいけない歯というわけではないのです。

 

3-3 レントゲン検査を受けてみるといい

一見親知らずが生えていないように見えても、歯茎のなかに埋まっている可能性もあります。歯茎から出てきていないので目には見えていませんが、ほかの歯を圧迫するなど悪影響を及ぼしているおそれがあるので注意が必要です。親知らずが生えていないけれど奥歯のあたりが腫れぼったい感じがする、なんとなく違和感があるといった場合には放っておかず、歯医者さんで調べてもらいましょう。特に問題がないように思えても、歯医者さんでレントゲン検査を受けて確認することをおすすめします。

 親知らずは前から何本目に生えてくる歯なのか、いつごろ生えてくるのか、しっかりと理解できたでしょうか?
現代人はあごが小さくなっていることが原因で、親知らずが正常に生えてこないケースが増えてきています。親知らずは生えてこなくても問題はありませんが、目には見えていないだけで歯茎に埋まって隠れているというケースではトラブルを引き起こす可能性があります。

成人をしたら親知らずが生えてきているかどうかをチェックしておきましょう。親知らずが生えてこない場合でも、レントゲン検査などで調べることができるので、歯医者さんに相談してみてください。親知らずが生えてきた場合も生えてこない場合も、どのように処置したらいいかは歯医者さんにきちんと診断してもらいましょう。

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監修日:2017年08月08日
遠藤三樹夫 先生監修
経歴・プロフィール

出身校:大阪大学
血液型:O型
誕生日:1956/11/09
出身地:大阪府
趣味・特技:料理