親知らずは、通常に生え、かみ合わせもうまくできていれば大切な歯として長く使えます。しかし、大きくて奥に生えてくるため磨きにくく、トラブルの原因になることが多い歯でもあります。親知らずは生えたら抜いた方がよいといわれるのは、そのためです。
では、親知らずに痛みが出るのはどんなときなのでしょうか。これから親知らずの痛みの原因、また痛みのある場合はどのような対処方法があるのかをお伝えしていきます。
歯科口腔外科で行う治療法として、抜歯が必要になったとき、どんな手順で行われるかについて詳しく紹介していきます。
この記事の目次
すぐに歯医者さんに行くのは難しい場合、自分でできる対処方法で痛みを抑えましょう。
歯と歯茎の間に食べ物が詰まると痛みが出ます。歯磨きやフロスなどを使い、早く取り除きましょう。
親知らずが痛いときは、その部分はなるべく使わないようにします。食べ物は極力反対側で噛むとよいでしょう。
口の中を清潔にするためにうがいや消毒をしましょう。虫歯がひどく痛い場合には、今治水もお勧めです。
痛いときには、我慢せず鎮痛剤を使用して腫れや痛みを抑えます。用法や容量をよく読んで正しく使用しましょう。
疲れがたまったり寝不足が続いたりすると痛みが出やすいので、しっかりと休息をとり安静にします。
トラブルを起こす原因は何か、よく観察してみましょう。
親知らずの周囲の歯茎は炎症を起こしやすく、生えるときは腫れたり痛みを感じたりすることがあります。また、磨きにくくプラークがたまりやすいため、歯周病になりやすいのです。
親知らずが生えかけているときは、歯と歯茎の間に食べ物が挟まりやすく、挟まった食べ物で歯茎が圧迫され、痛みが出ます。
親知らずがまっすぐ生えてこないと、周囲の歯を押すことで痛みを感じます。歯茎の中に入った状態のまま横に生えると歯茎に痛みや腫れを引き起こします。
かみ合わせの歯がない場合、歯茎や頬に当たって傷つけてしまうことで痛みや腫れ、出血などが起こります。
親知らずは、歯の生え方や状態によって今後の治療方法が決まっていきます。親知らずの噛み合わせの歯がしっかりとあり、虫歯が治療して直せる状態であれば治療し、無理に抜歯はしません。
ただ、放置することで虫歯や歯周病のリスクを招く、ブラッシングがしにくいといった場合は抜歯を選択することがあります。
この章では、主に歯科口腔外科で行う親知らずの治療法を紹介していきます。変な方向に生えてきてしまったときや、虫歯がかなり進んでいて、神経を抜く必要があるときには抜歯します。抜歯手順は以下の通りです。
麻酔
表面麻酔～部分麻酔をします。恐怖心が強い人には、静脈内麻酔や全身麻酔を使用する場合もあります。
切開
親知らずが埋没している場合や横を向いて生えているときは、5～8ミリ程度、歯茎を切開します。
抜歯
横を向いている場合には周囲の骨を、手前の歯にぶつかっている場合には、その部分を分割し取り除いて、根だけの状態にしてから抜歯します。
歯茎の縫合
抜歯した後に縫合をします。通常1～3週間経過すると歯肉と同じ粘膜でおおわれてきます。
消毒
抜歯の翌日から数回通います。自分でいじると細菌感染するおそれがあるので、いじらないようにしましょう。
お口の痛みがひどく我慢できない！など、いざという時のために通いやすい地域で歯科口腔外科がある歯医者さんを探しておくと便利です。
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https://haisha-yoyaku.jp/親知らずに痛みがあるときには、ひとまず、そのときに行える対処方法で乗り切りましょう。痛みがあるときの対処方法はあくまでも一時的なものです。なるべく早く歯医者さんに行って診察を受け、処置してもらいましょう。
1968年 東京歯科大学 卒業
1968年 飯田歯科医院 開院
1971年 University of Southern California School of Dentistry（歯内療法学） 留学
1973年 University of Southern California School of Dentistry（補綴学・歯周病学） 留学
1983年～2009年 東京歯科大学 講師
現在に至る